
同じような製品でも売れているものと、あまり売れていないものがありますが何が違うんですか?

いろんな場合があるけど、同じような製品でも誰にどんな価値を提供するかの前提が違う場合もあるよ。
今日はマーケティングの基本STPについて解説するね。
「STPって何となく覚えているけど、問題になると混乱してしまう…」
そんな方も多いのではないでしょうか。
STPは、マーケティング戦略を考えるうえで最も重要なフレームワークの一つです。中小企業診断士試験でも頻出テーマであり、実務でも「誰に・どのような価値を提供するのか」を考える際の基本となります。STPは「市場を細分化し、狙う顧客を決め、自社の立ち位置を明確にする」という一連の流れを整理する考え方です。
この記事では、STPの意味から各要素、具体例、試験で押さえるべきポイントまでわかりやすく解説します。
STPとは?

STPとは、次の3つの頭文字を取ったマーケティング戦略のフレームワークです。
- S:Segmentation(セグメンテーション)
- T:Targeting(ターゲティング)
- P:Positioning(ポジショニング)
企業は市場全体を相手にするのではなく、自社に合った顧客を見つけ、その顧客に選ばれる理由を明確にすることで効率よく売上を伸ばすことができます。
つまりSTPは、
「誰に」「どのような価値を提供するのか」を決めるための考え方
なのです。
STPが重要な理由
市場にはさまざまなニーズを持つ顧客が存在します。
例えば飲料メーカーであれば、
- 健康志向の人
- 学生
- 高齢者
- スポーツをする人
では求める商品が異なります。
すべての人に向けて商品を販売しようとすると、特徴が曖昧になり競争力を失ってしまいます。
そこで、
- 市場を分ける
- 狙う市場を決める
- 他社との差別化を考える
というSTPを実施することで、効果的なマーケティング戦略を立てられるようになります。STPは4P(製品・価格・流通・プロモーション)を検討する前段階として位置付けられる基本フレームワークです。
セグメンテーション(Segmentation)
セグメンテーションとは?
セグメンテーションとは、
市場を共通の特徴ごとにグループ分けすること
です。
市場を細かく分類することで、それぞれの顧客ニーズを把握しやすくなります。
主な切り口
地理的変数(Geographic)
- 地域
- 気候
- 都市・地方
例
- 北海道向けの防寒用品
- 沖縄向けのマリン用品
人口統計的変数(Demographic)
- 年齢
- 性別
- 職業
- 所得
- 家族構成
例
- 子育て世代向け
- シニア向け商品
心理的変数(Psychographic)
- ライフスタイル
- 趣味
- 価値観
例
- 健康志向
- アウトドア好き
行動変数(Behavior)
- 利用頻度
- 購買目的
- ブランドロイヤルティ
例
- ヘビーユーザー
- 初回購入者
ターゲティング(Targeting)
ターゲティングとは?
ターゲティングとは、
セグメントの中から狙う市場を選択すること
です。
市場を分類しただけでは意味がありません。
自社が最も価値を提供できる市場を選ぶことが重要です。
判断基準
代表的には次のような観点で判断します。
- 市場規模
- 成長性
- 競争状況
- 自社との適合性
- 収益性
例えば、
高級チョコレートメーカーなら
「価格重視層」
ではなく
「品質を重視する富裕層」
をターゲットに設定する方が適しています。
ポジショニング(Positioning)
ポジショニングとは?
ポジショニングとは、
競合と比較した自社の立ち位置を明確にすること
です。
顧客に
「この商品を選ぶ理由」
を持ってもらうことが目的です。
ポジショニングマップ
試験でも頻出なのがポジショニングマップです。
例えば
| 価格 | 品質 |
|---|---|
| 安い | 高い |
という2軸で競合を配置し、
自社が競争優位を築ける場所を探します。
競合が少なく、顧客ニーズがある領域を見つけることがポイントです。
STPの流れ
STPは必ず次の順番で考えます。
① 市場を分類する(S)
↓
② 狙う市場を決める(T)
↓
③ 差別化を考える(P)
この順番は試験でも頻繁に問われます。
STPの具体例
スポーツシューズメーカーを例に考えてみましょう。
セグメンテーション
市場を分類
- ランナー
- 学生
- 高齢者
- 登山愛好家
↓
ターゲティング
「ランニング初心者」
をターゲットに設定
↓
ポジショニング
「初心者でも膝への負担が少ないランニングシューズ」
として差別化します。
このように、
STPは
誰に、どんな価値を届けるか
を明確にする考え方です。
STPと4Pの違い
STPと混同されやすいのが4Pです。
| STP | 4P |
|---|---|
| 誰に売るかを決める | どう売るかを決める |
| 戦略立案 | 具体的施策 |
| 市場選択 | 商品・価格・流通・販促 |
つまり、
STPを決めてから4Pを考える
という流れになります。
中小企業診断士試験での出題ポイント
企業経営理論ではSTPは頻出テーマです。
特に次の内容は確実に覚えておきましょう。
- STPの順番
- セグメンテーションの4つの変数
- ターゲティングの考え方
- ポジショニングマップ
- STPと4Pの違い
- ターゲットマーケティングとの関係
事例問題では企業の強みや市場環境を踏まえて、「どの顧客層を狙い、どのようなポジションを築くべきか」を考える力が求められます。
試験対策のポイント
STPは単なる用語暗記ではなく、
流れを理解すること
が重要です。
試験では、
- セグメンテーションの分類方法
- ターゲティングの選択基準
- ポジショニングの考え方
- STP→4Pの順番
がよく問われます。
「市場を分ける → 狙う市場を決める → 差別化する」
という流れをイメージできるようにしておくと、初見問題にも対応しやすくなります。
まとめ
STPはマーケティング戦略の基本となるフレームワークです。
ポイントを整理すると、
- STPは「Segmentation・Targeting・Positioning」の略
- 市場を細分化し、狙う市場を決め、競争優位を築く
- STPを決めた後に4Pを考える
- 中小企業診断士試験では頻出論点
- 実務でも販売戦略や新商品開発に広く活用される
STPは企業経営理論だけでなく、2次試験の事例Ⅱでも重要な考え方です。
ぜひ「誰に・どんな価値を提供するか」という視点を意識しながら理解を深め、得点源となるテーマにしていきましょう。

シンプルだけど面白い考え方ですね!
いつもなんとなく買っていた商品が、誰にどんな価値を提供するために作られているかを考えてみようと思います。

良い考えだね!
自分がお気に入りの商品について考えてみると興味も沸いて勉強になると思うよ!


